7月29日に検収された副業の時給が2,756円。その翌日、7月30日に検収された副業の時給が171円。同じ人間が、同じ部屋の同じパソコンで受けた仕事です。
差を作ったのは作業の速さやないです。納品したものが「作業の結果」か「作業を消す道具」か。その違いだけ。前者は1件86円、後者は1本4万円台。副業の時給は、腕を上げるより先に何を納品する仕事かで決まります。
前に副業7週間で3,675円、次の1件が41,333円だった話という記事で「量より単価」と書きました。今回はその続きです。その単価が、どこから来とるのかの話。
連日で検収された2件、時給は171円と2,756円
まず数字だけ並べます。
| 7月30日 検収 | 7月29日 検収 | |
|---|---|---|
| 納品したもの | 調べた情報の入力 | 作業を自動化するツール |
| 量 | 8件 | 1本 |
| 手取り | 687円 | 41,333円 |
| かかった時間 | 約4時間 | 15時間以内 |
| 時給 | 171円 | 2,756円以上 |
16倍。しかも連日で検収された2件です。特別な月やったとか、片方が事故案件やったとかやない。普通に受けて普通に納めた2件が、こうなりました。
先に断っておくと、この時間はどっちもストップウォッチで測ったもんやないです。あとから思い出して申告した体感の数字。しかも片方だけ性質が違う。15時間のほうは「これ以上はかかってへん」という上限やけど、約4時間のほうはただの目分量です。実際はもっと短かったかもしれん。
せやから16倍という数字そのものは、上にも下にも動きます。ただ桁がひとつ違うってところは動かん。
171円のほうは「調べて入れる」仕事やった
中身は、手順書に沿って決まった種類の情報を調べて、WordPressに入れていく作業です。1件あたり30分。8件で約4時間。
手取りは687円。1件あたり86円です。
この仕事が悪いわけやないです。手順は完全に決まっとるし、やることのブレも小さい。段取りが読めるし、実績も積める。
ただ天井が件数で決まる。1件86円で8件。速くやろうが丁寧にやろうが、入ってくるのは687円です。時間を縮めれば時給は上がる。けど天井のほうは動かん。
2,756円のほうは「作業を消す道具」を作る仕事
もう片方は、WordPressの記事まわりの手作業をAIで自動化するツールを1本作って納めた仕事です。手取り41,333円。かかった時間は15時間以内。
「以内」と書いとるのは、動作確認の待ちが何度も挟まって体感が長かったからです。実際に手が動いとった時間はもっと短い。せやから2,756円は下限のほう。
で、ここが自分でも意外やったんですけど。この2件、やっとることの系統はそんなに違わんのです。どっちもWordPressにデータを入れる話。
違うのは自分が入れるか、入れる仕組みを渡すか。そこや。
値段が付いとるのは「消えた作業」のほう

2件を並べて見えたのは、値段が付いとる場所が違うということでした。
作業を納める仕事は、自分が動いた時間に値段が付きます。1件30分に86円。時間を売っとるので、手を止めたらそこで止まる。
道具を納める仕事は、相手の作業が消えた分に値段が付きます。渡したあとも向こうの手元で動くので、自分がかけた時間とは切り離される。
どっちが偉いという話やないです。出口が違うだけ。ただ副業の時給を上げたいなら、腕を磨くより先にどっちの出口に立っとるかを見たほうが早い、とは思いました。
じゃあ171円の仕事は自動化すればええのか
最初はそう思いました。定型やから自動化しやすい。手順書があって、調べに行く先の形も決まっとって、入れる場所も決まっとる。バラバラな作業は自動化できひんけど、決まりきった作業は消せる。
ただ、そこで手が止まりました。自動化して増えるのは時給だけやと気づいたからです。1件の単価は決まっとって、そこは自分の側の工夫で動くもんやない。件数のほうも、1回の依頼で7件とか8件とか、向こうが決めて出してきます。速くなったから次は32件まわしてくれ、とはならんのです。4時間が1時間になれば計算上の時給は687円/hに上がる。けど入ってくる額は687円のまま。
時給が上がるのと、稼ぎが増えるのは別。ここを一回取り違えました。
それで、案件を受ける前に自分に聞くことを1つだけ決めました。これは作業か、道具か。作業なら件数かける単価が天井で、速くなっても天井は動かん。道具なら、消える作業の分で値段を付けられる。同じ依頼でも、どっちの形で出すか選べることがあります。
よくある質問
未経験でも道具を作る側にいけますか?
いけると思います。ここで書いた4万円台のツールも、プログラミング未経験の状態からAIと会話しながら作ったものです。ただ最初から道具側だけで埋まるわけやないので、作業の仕事と並行しながら少しずつ寄せていく形になります。
時給171円の仕事は断ったほうがいいですか?
金額だけ見れば割に合いません。ただ「自動化すれば解決」とも限らんです。単価も件数も向こうで決まっとる仕事は、速くなっても手取りが変わらんので。断る前に、自動化した先に伸びる余地があるかまで見るのがおすすめです。
16倍という数字は正確ですか?
時給の計算に使った時間は、どっちも体感の申告です。片方は「これ以上はかかってへん」という上限、もう片方はただの目分量。せやから16倍という数字は上にも下にも動きます。動かんのは、桁がひとつ違うことのほうです。
あわせて読みたい
単価が動いた話の前編は副業7週間で3,675円、次の1件が41,333円だった話/実際に作ってきた道具のほうはAIで作った副業ツール6選にまとめてあります。